
これから株取引を始めようと考えているけれど、書籍を読み勉強するとなると、ハードルが高いと感じる人も少なくないでしょう。そうした人向けに手軽に株式投資を学べる8冊のマンガを紹介します。

インベスターZ
全21巻 著者:三田紀房 出版社:コルク
2013年6月から2017年6月まで『モーニング』(講談社)にて連載
東大合格を目指す高校生の物語『ドラゴン桜』の著者である三田紀房さんが書いたマンガです。
主人公の財前孝史は全国屈指の学業成績を誇る中高一貫の名門校に首席で入学。入学式翌日に各学年の成績トップ6人が参加する「投資部」に招かれ、その投資部が資産運用により学校の運営費を賄っていることを知ります。財前が部での活動を通して投資を学び、成長していくというストーリーです。
このマンガは株式投資の専門用語や取引の仕組みといった基礎知識よりも、投資をする上での考え方や姿勢にフォーカスしています。また作中ではZOZOの元社長である前澤友作さんや、ホリエモンこと堀江貴文さんなど実在する実業家も登場します。投資だけでなく、会社経営や経済の歴史についても学べることが特徴です。
マンガとしての構成もしっかりしているので、作品を楽しみながら投資に触れられます。
マンガでわかる最強の株入門
著者:安恒理 漫画:吉村佳 出版社:新星出版社
発売日:2017年6月3日
25万部以上出版されているベストセラー『いちばんカンタン!株の超入門書』の著者である安恒理さんと漫画家の吉村佳さんが書いた株の入門書です。
主人公の倉持琴音はTV番組をきっかけに株の取引を始め、SNSで知り合った株仲間の協力も得ながら、資産1億円以上の”億り人”を目指すという内容です。
各項目の導入がマンガなので、投資本に馴染みがない人でも読み進めやすいでしょう。株式投資に必要な基礎知識は図解と共にわかりやすく解説されており、株の売買の方法からチャートの見方、一歩踏み込んだ信用取引の方法まで、株取引の基本を学ぶことができます。
ひととおり株式投資の知識については触れるので、「株式投資とは?」を大まかに把握したい人には向いているでしょう。既に投資を始めている人には少し物足りない内容かもしれません。
ゼロから始める!マンガ株入門
著者:竹内弘樹 イラスト:へちま、サイドランチ 出版社:高橋書店
発売日:2019年1月28日
メディアやネットで話題の著者である竹内弘樹さんと、アニメ映画でも有名なへちまさんが書いた本です。
主人公のミサキは、台風の被害を受けた地元の村を救うため、投資は未経験ながらも株取引への挑戦を決意します。人口の約9割が投資家という都市「ビートルタウン」に向かい、そこで出会った3人の女子と共に、株式投資で成功するためのノウハウを学んでいくストーリーです。
株式投資の基本的な取引方法だけでなく、ビギナーならではの注意点や成功するために必要なポイントを教えてくれます。全編マンガで構成されているため、読み進めやすいでしょう
投資に興味はあるけれど「ギャンブルのイメージがある」と感じていたという人は、この本から読んでみてはいかかでしょう。
マンガでよくわかる株1年生~億り人 杉原杏璃と一緒に
著者:杉原杏璃 シナリオ:星井博文 作画:伊藤カヅヒロ 出版社:かんき出版
発売日:2021年12月8日
20代前半から株式投資を始め、資産1億円以上を達成した“億り人”でもあるタレント杉原杏璃さんの本です。
主人公・楠つむぎは株に対して興味も知識も無い、経済誌に配属された女性編集者。そんな彼女が杉原杏璃と出会い、アドバイスをもらいながら株式投資に挑戦していくという物語です。
株式の売買方法など基礎的な知識はもちろんのこと、杉原杏璃さんが実際に株取引において実践していることまで掲載されており、銘柄の選び方や失敗談も紹介しています。
著者の杉原杏璃さんは株取引に関して「とりあえずやってみることが大切」と考えていることから、実践的な内容が多く盛り込まれていることも特徴です。
ゼロから始められる!マンガ株超入門
監修:泉正人 漫画:アベナオミ 出版社:西東社
発売日:2021年6月21日
ファイナンシャルアカデミーグループ代表である泉正人さんと漫画家のアベナオミさんが書いた本です。
株取引初心者の漫画家アベナオミさんが、泉正人さんに疑問をぶつけながら、初心者目線で株式投資を学んでいく構成のため、投資ビギナーでも親しみやすいです。マンガの随所に図解が用いられている点も初心者には嬉しい点でしょう。
チャートや会社四季報の見方など、初心者が難しく感じてしまう部分を噛み砕いて紹介していることも特徴です。
ストーリー仕立てでなく講義形式で読み進めることができるため、読者にとって要点が理解しやすいでしょう。
マンガでわかる株式投資!女子高生株塾
著者:ホイチョイ・プロダクションズ 出版社:ダイヤモンド社
発売日:2009年3月27日
マネー雑誌『ダイヤモンドZAI』で連載されていたマンガです。
実家が貧しくて困っている主人公の女子高生ナオが、学校の授業を通して株式投資について学んでいくという内容です。
女子高生が学校で基礎から学んでいく設定のため、初心者でも一緒に学ぶ感覚で読みやすいでしょう。後半は企業買収や決算書の読み方など、投資経験者でも参考になるような内容が掲載されており、幅広く知識を身に付けることができます。
初版が10年以上前のマンガですが、今でも変わらず使える知識が凝縮されています。情報量が多い作品のため、参考にできることも豊富です。
マンガでわかるバフェットの投資術
監修:濱本明 漫画:ちゃぼ 出版社:standars
発売日:2021年5月26日
ウォーレン・バフェットの投資術に共感した日本大学商学部教授の濱本明さんが監修する本です。
バフェットは著名な投資家の一人で、世界最大の投資持株会社である、バークシャー・ハサウェイの会長兼CEOを務めています。卓越した投資手法やその哲学から「投資の神様」「オマハの賢人」と称され、世界中の投資家から教えを請われています。
この本はバフェットの幼少期から億万長者に至るまでの有名なエピソードを通して、バフェットの投資哲学とその手法についてマンガでわかりやすく学ぶことができます。要所で、バフェットの投資哲学を詳しく解説している点も特徴です。
現在の投資環境にもそう形で、バフェットの投資手法を紹介するため、自らの投資にバフェットの考え方を取り入れやすくなっています。
バフェットに関する本は多数存在するものの、マンガで書かれているものは少ないです。バフェットについてこれから学びたい人におすすめです。
マンガでわかるピーター・リンチの投資術
監修:栫井駿介 漫画:ちゃぼ 出版社:standars
発売日:2021年11月27日
ピーター・リンチは自ら運用する投資ファンドにおいて、1977年から13年の間で運用資産を777倍にした実績を持つアメリカの投資家です。
この本はリンチの半生を通して、リンチの残した名言や投資手法についてマンガでわかりやすく学ぶことができます。銘柄の見分け方やテンバガー(株価が10倍になる銘柄)を見つけるためのコツなど個人投資家でも実践できるメソッドが書かれており、今の株式投資にも応用できるような解説が載っています。
リンチの投資手法はバフェットとは少し異なる投資手法のため、バフェットの本を読んだ人でも参考になるでしょう。
まとめ
マンガも株式投資を始めるきっかけとしては良い選択肢の1つになります。
株式投資に興味が出てきた人は詳しく説明されている「株の入門書」などと合わせて読むことで、より理解を深めることができるでしょう。