
大切なお金の使い道として、あなたはなぜ「投資」を選びましたか?
「将来が不安だから」
「利益が出たら、旅行や買物を楽しみたいから」
理由は人それぞれでしょう。
しかしせっかくリスクを取って投資をするなら、できるだけ落ち込まず、一喜一憂せず、穏やかでありたいものですよね。
今回はそうしたメンタル面を学べる書籍を5冊、紹介します。投資の実践で役立つものから、もっと広い意味でお金に関する心持ちを学べる本まで幅広いラインナップになっています。
お金を楽しく使い、投資を楽しむマインドを身につけましょう。
マネーの公理 スイスの銀行家に学ぶ儲けのルール

著者:マックス・ギュンター 翻訳:林康史、石川由美子
出版社:日経BP
株式投資を積極的におこないたい・おこなっている人、ちょっと変わった投資マインドに興味がある人におすすめです。
ポイント1:「王道」とは違うマインドを学べる
本書では株取引について多く触れられています。株取引を「より多くのお金を得るためにリスクをとって賭けをする」投機として捉えて書かれている点が特徴です。
「投機」を調べてみると、以下のように解説されています。
“投資に対して投機とは、相場の変動を利用して利益を得ようとする短期的な取引であり、相場によっては大きな損失が発生する可能性があります。” (全国銀行協会より引用)
「長期・分散・積立」の王道を取り上げる本は多くありますが、王道とは違う路線のマインドを学べる興味深い1冊です。
ポイント2:リスクに対するつき合い方を学べる
投機と投機は「リスクがある」点で共通しています。投機では投資より大きなリスクを背負いますから、いかにリスクを管理するかがとても大切です。
本書で紹介される12の公理はすべてリスクに関するルールです。「早すぎるほど早く利食え」、「大多数の意見は無視しろ」など投資にも通ずる部分も少なくありません。
株はメンタルが9割 投資家脳に変わらなきゃ株は一生勝てない

著者:長田淳司
出版社:双葉社
忙しくて投資に割ける時間が少ない人、株式投資に関するメンタル+手法を学びたい人におすすめです。
ポイント1:限られた時間で投資をおこなうためのメンタルや方法が学べる
筆者は現役のサラリーマンです。仕事をしながら限られた時間で投資をしてきました。本書に書かれているのは筆者自身の手痛い失敗から築き上げた、独自の理論です。
そのため筆者同様にフルタイムで働いている方、育児などでなかなかゆっくり時間の取れない方でも実践しやすい内容です。
ポイント2:どん底から這い上がった経験にもとづいたノウハウが学べる
先ほど「手痛い失敗」とお伝えしましたが、実は筆者はリーマンショックでほぼすべての資産を失っています。損失が出ているのに損切りできない、まだ上がるという気持ちから売りそびれるなどを、実際に経験してきています。
しかしながら現在の資産は1億円に近く、まさにどん底から這い上がってきたリアルなノウハウを学べます。
なぜ投資家の9割は負けるのか

著者:なっつ@投資家
大きく儲けるよりもとにかく失敗を避けたい人、読書が苦手な人やスマホでサクっと読んで学びたい人におすすめです。
ポイント1:親しみやすく読みやすい
こちらは電子版のみの取り扱いです。スマートフォンで読むことを想定して、文字を大きめに、改行を多くしてあるため、視覚的に読みやすくなっています。
また著者が実際にSNSで集めた失敗エピソードを軸にやさしい文章で書かれているため、生々しく自分ごととして捉えやすく、すらすらと読めるでしょう。
ポイント2:損してしまう考えや行動を知っておける
投資に限らずですが、「どうしたら失敗するか」があらかじめ分かれば失敗を避けやすくなります。本書は「インフルエンサーに便乗してしまった」、「詐欺に引っかかってしまった」など、誰でもやってしまいそうな10の失敗パターンを紹介しています。投資で損する確率を下げる手助けとなる1冊です。
「量子力学的」お金と引き寄せの教科書 豊かさのエネルギーを自由自在に操る9つの法則

著者:高橋宏和
出版社:SBクリエイティブ
脳科学やスピリチュアルに興味がある人、投資に限らずお金を増やすマインドを広く身につけたい人におすすめです。
ポイント1:お金に対する意識と行動を変えられる
投資では数字やデータに着目しがちですが、量子力学の観点から書かれた本書では「そもそも意識が大切」と説いています。「一部の人だけがお金持ちになれる」とか「稼げる額には限界がある」といった考えは勘違いだとして、お金を増やすためのメンタルや行動を学べます。
ポイント2:お金の「引き寄せ」方が分かる
「引き寄せ」という言葉、聞いたことがある方も多いでしょう。引き寄せの法則はまだ科学的な説明ができない考え方です。しかし「心配していたことが本当に起こってしまった」、「イメージトレーニングをしていたら良い結果が出た」など、身に覚えがありませんか?
この本はこれまでに紹介した3冊とは違い、投資だけでなくもっと広い意味で「お金を引き寄せる」方法が学べます。
「幸せをお金で買う」5つの授業

著者:エリザベス・ダン、マイケル・ノートン
翻訳:古川奈々子 出版社:KADOKAWA / 中経出版
お金を使う(投資する)ことで幸福感を得たい人、お金の使い方を見直したい人におすすめです。
ポイント1:研究がベースにあり、説得力がある
こちらの本も、「実践的な投資マインド」というよりは「お金を使うマインド」を学べる本です。タイトルにも入っていますが、「幸せ」というと個人的で裏づけのないもののように感じられませんか。しかし著者は2名とも学者であり、どのトピックも実験や研究結果をベースに書かれているため説得力があります。
ポイント2:意識してお金を使えるようになる
日常でのお金の使い方の選択が、生物学的・感情的な影響を引き起こすことが研究によって分かっています。たとえば積立投資では毎月自動的に投資がおこなわれるために、お金を使っている意識も薄れてしまうかもしれません。もし少し意識すれば幸せを感じられるとしたら、これからちょっと意識してみたいと思いませんか?
本書はこのように何にお金を使うか、どうお金を使うかを見つめ直せる1冊です。
まとめ
投資の実践でも、投資にお金を使うにも、心の持ち方ひとつで幸せを感じられたり、必要以上に落ち込んでしまったり、得られる感情は真逆にも変わってきます。
今回ご紹介した前半の3冊は投資の実践に役立つメンタルを、そして後半の2冊は広い意味でお金を増やす・使うことに対するメンタルを学べる書籍です。投資に慣れている方も忘れてしまっていたことを思い出し、新たな気づきが得られるかもしれません。
先行きが不透明な相場環境ですが、紹介した書籍が今一度あなたのメンタルをととのえるきっかけとなれば幸いです。
今回紹介した書籍の要約はパーソナライズした「お金と投資」の学習アプリ「Bibro」にも搭載されていいます。ぜひ利用してみてください。