「投資の目的」が必要な理由と目的に沿って投資を始めるまでのステップ一例

投資を始める時は、目的を設定することが重要です。「何のために」「どれくらいの期間」投資するかを明確にしないと、納得のいく資産運用を実現できない可能性があります。

本記事では投資の目的が必要な理由と投資を始めるまでのステップ一例を紹介します。

「投資の目的」が必要な理由

なぜ投資の目的を決める必要があるのか、主な2つの理由を紹介します。

自分に合った投資商品を探しやすくなる

投資の目的を決めることによって株や投資信託な「どの投資商品を購入するか」、「いつ購入するか」、「いつまで保有すればいいか」という目途が見えやすくなります。

例えば、長期の投資目的を設定した場合では「短期的に損失を抱える可能性があっても、長期ではリターンを狙える投資信託に投資する」というように具体的な運用イメージを描きやすくなります。

投資の目的が定まっていないと、「とりあえず元本が割れにくい投資信託がいいかな」「なんとなく儲かりそうな株式を買おう」と漠然と投資を始める人もいますが、それでは自分に最適な投資商品を選べず、損するリスクが高くなる可能性もあります。

相場の緊急事態とも向き合いやすくなる

投資の目的が定まっていれば、相場が大きく変動するような異常事態でも冷静に向き合えるようになります。

例えば100万円で投資を始めた1週間後に10万円も値下がりしてしまうと、投資初心者の中には驚いて「これ以上損失を出したくないから一度売却してしまおう」と考える人もいます。もし長期で運用するという目的をしっかり決めていれば、「今損失が出ていても、数年後の利益を期待しよう」と心に余裕を持つことができるでしょう。

投資の目的を設定してないと、一時の感情に流され、期待したリターンを狙える可能性が低くなります。特にコロナ・ショックなど世界的な経済危機が発生した場合は、そうした心に余裕を持ち、冷静に判断することがとても大切になります。

「投資の目的」を決めて投資を始めるまでのステップ一例

投資の目的は、「老後」「結婚」「マイホーム購入」など様々です。ここでは投資の目的を設定し、実際にどのように投資を始めるのか、簡単な一例を紹介します。

(例1)老後に備えて資産を増やしたいケース

老後に備えたい30代の人であれば、定年退職を見据えると、投資は約30年行うことになります。30年間という長い年月があれば短期的に損益が上下することは気にせず、長期的に高い運用リターンが狙えるような商品に投資をするのが良いでしょう。

例えば指数に連動した投資信託やETF(上場投資信託)が考えられます。今注目度の高いS&P500指数は米国の株価指数で、アメリカ株式市場の時価総額の約8割をカバーすることが特徴です。過去30年を振り返ると平均で年率約10%ほど上昇しているため、「今後も成長が続く」と期待し運用することも可能です。こうした指数に投資する「インデックス投資」は、長期的に運用できる投資商品として検討できます。

また、長期の資産運用となるため、今は元手資金が少ない人でも、積立投資をすることで徐々に投資資金を増やすことが可能です。積立投資には、iDeCoやつみたてNISAなど税制優遇も活用できるでしょう。

(例2)教育資金のために投資を検討するケース

投資の目的を「子供の教育資金のため」と考える人も少なくありません。子供の教育資金のためなら、まずは10年程度の定期預金や学資保険などが考えられますが、それで目標の金額に到達しなさそうなら、資金の一部をなるべく低リスクの投資商品に向けることも考えられます。

資金の一部とはいえ、ハイリスク・ハイリターンの投資は向かないため、リスク・リターンの振れ幅が小さい投資信託や債券などから検討します。

もう1つ大切なポイントとしては、教育資金として必要な時にすぐ引き出せるような投資商品であることです。iDeCoなど60歳以降でしか資金を引き出せないものを活用するのは避けましょう。

(例3)余剰資金で短期的に投資を楽しみたいケース

余剰資金で短期的に投資を楽しむことを目的とする人もいます。そうした投資をするケースでは多少のリスクを覚悟で、大きなリターンを狙う投資商品を検討することもできるでしょう。例えば個別株投資やFXなどが考えられます。

個別株投資は、1つの企業の株に投資するため、「老後に備えるためのケース」で紹介したインデックス投資とは異なり、値動きが大きくなりやすいため、リスク・リターンの振れ幅は広がります。10倍に値上がりする株(テンバガー)を狙うような楽しみもあるでしょう。

またFXは、元手資金の何倍もの取引額を動かせるようになる「レバレッジ」という制度を活用すれば、同様にリスク・リターンの振れ幅を広げることが可能です。

短期投資で重要なのは、「利益の確定や損失の確定」をしっかりすることです。「ここまで利益がでたら売る」「これ以上損失が出たら売る」と決めておくことで、損失が出た場合でも納得のいく範囲内でとどめられる可能性が高くなります。

まとめ

投資の目的を簡単にするだけでも、投資する商品、元手資金の使い方のイメージが湧いたと思います。

実際には目的をさらに具体的にし、投資商品の選定や資金・リスク管理などを細かく決めることで、希望に沿った運用プランを組み立てられるようになります。

投資の目的をしっかり決めれば、納得のいく資産運用を実現するための準備を整えられるようになるので、必ず実践するようにしてください。

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