資産運用するなら身につけておきたい!基礎知識を学べる書籍5選

スマホアプリの進歩や、つみたてNISAやiDeCoなどの制度改正によって、資産運用を始めるハードルが下がっています。「友だちが投資を始めたから、わたしも始めようかな」と考えている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし何も考えずに投資を始めるのは危険です。なぜなら投資にはリスクがあるからです。怖がらせたいわけではありませんが、知識のないまま投資にお金をつぎこんでしまえば、がんばって働いて得たお金が一瞬にして減ってしまう可能性もあります。

値上がりや値下がりを正確に予測することは困難です。しかし知識があれば失敗を防げる確率が高まります

この記事では初心者が知っておきたい投資・お金・経済の基礎知識を学べる本を5冊紹介します。

投資家が「お金」よりも大切にしていること

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著者:藤野英人 出版社:星海社


お金の話やお金そのものに対して「汚い」や「悪い」など、ネガティブなイメージを持っている方におすすめの1冊です。

ポイント1:お金に対する価値観を見直すきっかけになる

「あなたが150円のペットボトル飲料を買ったとき、あなたが払った150円はどこに行くのか?」という問いから始まる本書。お金を毛嫌いせず、お金についてきちんと考える大切さを説いています。

また、日本人がお金に対してネガティブなイメージを持つ原因は「実はお金が大好きだからだ」として、寄付や投資、消費、豊かになることに対する捉え方を見直すきっかけを与えてくれます。とくに日本では美徳とされる「清貧=私欲がないために貧しい暮らしをすること」とアメリカのお金持ちの考え方との大きな違いには注目です。

ポイント2:投資経験20年以上の投資のプロが語る「投資とは」に触れられる

著者の藤野氏はファンドマネージャーとして20年以上の経験を持つ、投資のプロです。投資といえばわたしたちは「手持ちのお金で株式や投資信託を買って、配当や分配金、売ったときの利益を得る行為」と考えがちです。しかし藤野氏は投資をわたしたちとは異なる角度から、解釈しています。

長年、仕事として投資に携わってきたからこその著者の考えには「はっ」とさせられるでしょう。

経済指標 読み方のルール

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著者:サイモン・コンスタブル 、 ロバート・E・ライト 

監訳: 上野 泰也  翻訳:高橋璃子 出版社:かんき出版


実際に投資を始めている人におすすめです。自分の資産を守り増やしていくために知っておくべき数字が分かります

ポイント1:資産運用で知っておきたい数字の「辞書」として使える

投資の世界は不確実です。必ず値上がりすると事前に分かっている投資先はありません。しかし予測なら立てられます。予測を立てるには数字が役立ちます。数字に苦手意識がある方でも、自分の資産に関わる数字なら興味が持てるのではないでしょうか。

本書では50の経済指標が紹介されています。もちろんすべてに目を通せれば言うことありませんが、今、自分が知っておくべき数字の辞書としても使える利便性の高い1冊です。

ポイント2:数字が苦手な人でも楽しく読める

経済指標について解説する本はたくさん出回っていますが、「読みもの」として楽しめるかどうかはまた別のお話です。この本は辞書的に使えると紹介しましたが、ただ数字の説明文の羅列にとどまりません。一つひとつの経済指標をコラムのような形で解説しています。

その経済指標は何を表しているか、どんなことが読み取れるかを、読みものとして楽しみながら理解できるでしょう。

投資の学校

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著者:高橋慶行 出版社:かんき出版


投資についての基礎的な考え方とあわせて実践的な内容まで学びたい方におすすめです。FXや暗号資産にも触れられています。

ポイント1:投資について最低限必要な知識から実践的な内容まで網羅されている

投資について書かれた書籍といっても、投資そのものについて説いた本、専門用語の解説が豊富な本、具体的な投資方法を解説した本など、フォーカスするポイントは違います。この書籍は前半の「教養編」、後半の「実践編」に大きく分けて、お金に関する基礎知識から投資用語、売買の基礎まで網羅している点が特徴です。

また、初心者向けの書籍では省かれやすいFXや暗号資産についても触れられており、投資について広く学べます。

ポイント2:解説動画があるため活字が苦手でも挫折しにくい

著者の高橋氏は2013年より「投資の学校」を運営している、投資を教えるプロです。本書自体、初心者・入門者でも分かりやすく書かれているうえに解説動画も39本ついているため、活字が苦手な方でも理解しやすい1冊になっています。

「投資にちょっと興味がわいている」程度の方にもおすすめのガイド本です。

感じる経済学 コンビニでコーヒーが成功して、ドーナツがダメな理由

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著者:加谷珪一 出版社:SBクリエイティブ


経済について、とにかく堅苦しい話を抜きにして学びたい方におすすめです。

ポイント1:中高生でも理解できるぐらい経済についてやさしく書かれている

投資活動と経済の動きは密接に関わっていますが、「経済」と聞くとなんだか自分には関係ない、遠い存在にしか感じられない方も多いでしょう。本書はコンビニのコーヒーやドーナツなど身近なものをテーマに取り上げ、経済活動・経済学を「体感」できるように書かれています。

またこの本は全国学校図書館協議会の選定図書に指定されています。つまり学校の図書館に適した書籍とされ、表紙からも想像できるように中高生でも読めるやさしい内容です。

ポイント2:経済を主体的に捉えられるようになる

本書を読むと、経済は人間の心理や行動で動いていると理解できます。「自分も経済を動かしている一員なのだ」と感じられ、買い物をするときや外食をするときなども、お店や商品を今までとは違ったマーケット視点で捉えられるようになるでしょう。

経済の動きについて自分なりの視点を持てると、投資だけでなく働き方や生き方の見通しを立てるうえでも役立ちます。

いま君に伝えたいお金の話

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著者:村上世彰 出版社:幻冬舎

お金ときちんと向き合い、考えてみたい方におすすめです。お子さまの「お金の教科書」としても適しています。

ポイント1:お金にまつわるさまざまな行動について考え直せる

著者は「村上ファンド」で有名な村上世彰氏。現在は子どもたちの金融教育に力を入れており、小中学校で出張授業もおこなっています。

本書も子ども向けの分かりやすい内容となっており、お金を「知る」ことから「稼ぐ(働く)」、「使う」、「貯める」、「増やす」といったお金にまつわる行動について筆者の考えが書かれています。大人が読んでもためになる1冊です。

ポイント2:お金のマイナス面にも触れている

日本ではお金をネガティブに捉える人が多いため、「お金は悪じゃない、豊かになることは悪くない」といったスタンスの書籍が多く存在します。

本書も基本的にはそうしたスタンスですが、「お金は凶器にもなる」として、1章まるごと使ってお金の怖さに触れています。著者は近年増えている奨学金やローンによる破産を危惧しているためです。この本を読めばネガティブな面も含めた、お金とのつき合い方を学べます。

まとめ

投資に興味を持っている方や投資を始めたばかりの方に向けて、資産運用や経済について、またお金そのものについて学べる本を5冊紹介しました。

投資には「必ず値上がりする」といった「正解」がありません。正解のない世界に自分の大切なお金を使う行為だからこそ、ハウツーだけでなくお金についての考え方、つき合い方を学び、自分で判断できる力を身につけることが大切です。

今回紹介した書籍の要約はパーソナライズした「お金と投資」の学習アプリ「Bibro」にて読むことができます。ぜひ利用してみてください。

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